- 血便が出たらどうしたらいい?
- 血便を放置する危険性と早期検査の重要性
- 血便と下血は同じ?違う?
- 血便は肛門の病気?大腸の病気?
- 血便の検査
- 血便の治療
- 血便の色について
- 血便の診察から検査・治療までの流れ
- 血便が出たら、宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックまでご相談ください
- 血便に関するQ&A
血便が出たらどうしたらいい?
血便とは、文字通り便の中に血液が混ざっている状態を指します。
肉眼で見て明らかな赤い血が付着している場合から、見た目では全くわからず、便潜血検査と呼ばれる精密検査で初めて血液の混入が判明するケースまで、便に血液が混ざるすべての状態が含まれます。
便に混じった血液の色合いや混ざり方を観察することで、体内のどこから出血しているのか、そしてどのような病気が原因となっている可能性が高いかを推測する重要な手がかりとなります。
血便が出た場合は、消化器内科を受診し、出血箇所を調べて適切な治療を行うことが重要です。受診時には、便の状態について詳しく説明することで、より適切な検査が可能になります。
血便を放置する危険性と早期検査の重要性
血便が出た時や便に血が混じっていた時、「もしかして痔かな?」「すぐ治るだろう」と自己判断してはいませんか?
血便(鮮血便や黒色便)は、消化管のどこかで出血が起こっている重要なサインです。原因の多くは痔核(いぼ痔)や切れ痔などの肛門の病気ですが、中には大腸ポリープ、炎症性腸疾患、そして命に関わる大腸がんといった重篤な疾患が隠れている場合があります。
原因が痔であっても、大腸がんが進行している場合であっても、自己判断で受診を遅らせることは非常に危険です。特に初期の大腸がんは自覚症状がほとんどなく、血便で発見されることも少なくありません。
宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックでは、血便症状のある患者様の最大の不安に対し、消化器内科専門医が迅速かつ正確な診断を行います。
血便と下血は同じ?違う?
血便と下血では、以下のような違い(特徴)があります。
| 血便 | 下血 |
|---|---|
|
|
血便は肛門の病気?大腸の病気?
血便は、肛門および大腸の病気として現れることがあります。当院では、鎮静剤を使用して苦痛の大腸カメラ検査を行っています。また、女性医師による大腸カメラ検査も行っています。老若男女問わず安心して受診できる環境を整えております。お気軽にご相談ください。
肛門の病気
いぼ痔
内痔核と外痔核に分けられ、排便時のいきみや妊娠・出産などが原因となります。
切れ痔
便秘や下痢が続くことで起こり、皮膚が裂け出血して便に混じることがあります。
肛門ポリープ
切れ痔の治療後に再発し、注意が必要です。
血便の検査
血便の色や性状、量などを把握することは非常に重要です。これによって緊急性や適切な検査方法が異なってきます。大腸カメラや胃カメラなどの内視鏡検査を通じて、出血の部位を直接観察する必要がある場合があります。また、診察や血圧・脈拍の測定、レントゲンなどを行い、患者の全身状態を把握し、血液検査によって貧血や炎症の程度を確認します。
血便の治療
血便が出たからといって、必ずしも病気であるとは限りません。一時的な出血や軽度の炎症によるものであれば、自然に治まる場合もあります。ただし、出血の箇所や原因によっては、慢性化や深刻な疾患の進行の可能性もあります。
問診や検査を通じて、血便の原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。また、下痢や脱水症状が見られる場合には、それらにも同時に対処し、二次的なリスクを最小限に抑える必要があります。
当院では、大腸カメラを完備しており、炎症やポリープ、がんなどを早期に発見し、適切な治療につなげるための取り組みを行っています。安心してご相談ください。
血便の色について
血便の色は、一般的に鮮やかな赤色(鮮血便)または黒っぽい色(黒色便)をしています。ただし、血液の量や出血の場所によっても異なる場合があります。
鮮やかな赤色の血便は、直腸や肛門周辺の出血が原因で生じることが多く、新鮮な血液が便中に混じっているためです。この場合、出血は比較的近くの部位で起こっています。
一方、黒っぽい血便は、胃や小腸などの上部消化管での出血が原因で生じることが多いです。血液が消化液と反応して酸化された結果、便が黒く変色します。このような血便はメレナと呼ばれることもあります。
便の色が気になりましたら、以下リンク先をご覧ください。
血便の診察から検査・治療までの流れ
血便の原因を特定するための検査は、患者様の不安を少しでも早く解消できるよう、迅速かつ丁寧に進められます。
1診察・問診
ご来院いただきましたら、まず医師が患者様の症状について詳しくお伺いします。血便の色や量、発生した状況、過去の病歴など、詳細な情報が診断に非常に重要です。この問診を通じて、緊急性や、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)と胃カメラ(胃内視鏡検査)のどちらが適切かを判断します。
2内視鏡検査の実施
大腸カメラが必要な場合は、事前に腸管洗浄剤(下剤)を服用して腸内をきれいにする前処置を行います。検査当日は、ご希望に応じて鎮静剤を使用します。鎮静剤を使用することで、患者様はウトウトと眠っている間に苦痛や不快感を感じることなく検査を終えることが可能です。検査中に大腸ポリープが発見された場合は、その場で切除(日帰り手術)を行うことができます。
3結果説明・診断
鎮静剤を使用しない場合は、すぐに医師がモニターに映し出された実際の画像を見せながら、診断結果を分かりやすくご説明します。なお、鎮静剤を使用空いた場合や、組織採取(生検)を行った場合、結果は約2週間後となります。その場合、後日改めて受診ください。
4治療開始
診断に基づき、適切な治療を開始します。
痔や軽度の炎症
投薬治療や生活習慣の改善指導を行います。
大腸ポリープ切除後
今後の定期的な検査スケジュールについてご説明します。
進行した疾患(がんなど)
大学病院や総合病院などの連携医療機関をご紹介し、速やかに高度な治療へ移行できるようサポートします。
当院では、患者様が抱える「検査への不安」を最小限にし、早期発見・早期治療につながるよう、万全の体制を整えております。
血便が出たら、宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックまでご相談ください
「血便かもしれない」「便潜血検査で陽性だった」という不安を抱えながら、毎日を過ごす必要はありません。
迷ったら、まずは当院までご相談ください。
当院では、消化器内科専門医による診察と、内視鏡専門医による「痛くない・苦しくない」大腸カメラ検査にこだわり、土日も対応しています。検査への不安を取り除き、リラックスして受診できる環境を整えております。
血便の原因が痔であっても、早期発見が重要な大腸がんであっても、専門的な診断を受けることが最も大切です。
宇都宮市で血便の相談なら、宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックまでお気軽にご来院ください。
血便に関するQ&A
血便が出たけど、症状がすぐにおさまりました。病院に行く必要はありますか?
症状が一時的に治まっても、重大な病気が進行している可能性を否定できません。特に大腸がんは、出血が止まったり再開したりを繰り返すことがあります。「痔だと思って放置していたら、実は進行がんだった」というケースも多く見られます。症状が治まっても、必ず一度消化器内科を受診し、原因を特定することが重要です。
便潜血陽性でしたが、家族に大腸がんの人はいないので大丈夫ですか?
家族歴がない方も大腸がんを発症するリスクはあります。便潜血検査で陽性となった時点で、消化管内で出血が起こっていることは確定しています。放置せずに、内視鏡専門医による精密検査(大腸カメラ)を受けて原因を特定することが極めて重要です。
検査前の下剤を飲むのが不安です。
下剤を飲むこと(前処置)は、検査を成功させるために不可欠です。当院では、患者様の体質や生活スタイルに合わせた飲みやすい下剤の種類を提案し、下剤を飲む場所(ご自宅または院内)も選択いただけます。不安な点は遠慮なくご相談ください。
血便が続いている場合、まずは何科を受診すれば良いでしょうか?
血便の多くは消化管(食道、胃、大腸、肛門)からの出血が原因であるため、消化器内科を受診するのが最も適切です。消化器内科では、問診や血液検査に加え、必要に応じて胃カメラや大腸カメラといった内視鏡検査を行い、出血源を正確に特定し、適切な治療に進むことができます。
大腸カメラ検査の前日から食事で気を付けることはありますか?
はい、検査を正確に行うためには、腸内を空っぽにする必要があります。検査前日からは、食物繊維の多い食品(きのこ、海藻、種子の多い果物など)や乳製品、脂肪分の多い食事は避けていただき、消化の良い検査食を中心にとっていただくことになります。具体的な食事内容や飲んでいいもの・いけないものについては、ご予約時に詳細な資料をお渡しします。
検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除できますか?
はい、当院では内視鏡検査中に腺腫などの切除可能なポリープが見つかった場合、その場で切除(日帰り手術)が可能です。ポリープは将来的に大腸がんの原因となるため、早期の切除が予防につながります。ただし、ポリープの大きさや形状、患者様の状態によっては、連携病院での入院切除をお勧めする場合もあります。
鮮血ではなく「便が黒っぽい」のですが、これも血便ですか?
便全体がコールタールのように真っ黒になる場合、これを黒色便(メレナ)と呼びます。これは主に胃や十二指腸などの上部消化管で出血があり、血液が消化液と反応して酸化された結果です。黒色便も重大な疾患(胃潰瘍、胃がんなど)のサインであるため、すぐに胃カメラ検査が必要です。

