- お酒を飲まない人の脂肪肝「NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）」
- NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）とは
- NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）の症状
- NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）の治療
- 宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックの肝臓専門外来
お酒を飲まない人の脂肪肝「NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）」
健康診断で「肝臓の数値が高い」と言われたことはありませんか？もしかしたら、それはお酒を飲まない方でも注意が必要な「NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）」かもしれません。
NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）とは
NASH（Non-Alcoholic Steatohepatitis：非アルコール性脂肪性肝炎）とは、アルコールの過剰摂取が原因ではないにもかかわらず、肝臓に脂肪が異常に蓄積し（脂肪肝）、その結果、肝臓に炎症が起こる病気です。
かつて、肝臓の病気の主な原因は飲酒でしたが、近年、食生活の欧米化や運動不足などを背景に、お酒をほとんど飲まない方でも、飲酒によるものと類似した肝炎(NASH)を発症するケースが増加しています。驚くべきことに、痩せている方もNASHになる可能性があり、決して無関係ではありません。
NASHは、初期には自覚症状がほとんどありませんが、放置すると徐々に進行し、肝硬変といった深刻な病気に至る可能性があります。肝硬変になると、肝臓の機能が著しく低下し、黄疸、腹水、食道静脈瘤破裂などの重篤な合併症を引き起こすこともあります。最悪の場合、肝がんを発症するリスクも高まります。
NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）の症状
NASHは、初期には自覚症状がないことがほとんどです。そのため、気づかないうちに病気が進行してしまうことがあります。
しかし、病状が進行すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 全身倦怠感、疲れやすい
- 食欲不振
- 右上腹部の鈍痛や不快感
- 体重増加
- 黄疸（進行した場合）
これらの症状は、NASH以外の肝臓病や他の病気でも見られるため、自己判断は禁物です。健康診断などで「肝臓の数値が高い」と指摘された場合は、NASHの可能性を考慮し、早めに専門医に相談することが非常に重要です。
特に、以下のような方はNASHのリスクが高いと考えられています。
- 健康診断で肝臓の数値（AST、ALT、γ-GTPなど）が高いと指摘された方
- 肥満やメタボリックシンドロームの方
- 糖尿病、高血圧、脂質異常症（高脂血症）の方
- 急激な体重増加や減少があった方
- 食生活が偏っている方（高カロリー、高脂肪食、甘いものをよく食べるなど）
- 運動不足の方
- ご家族に肝臓の病気の方がいる方
NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）の治療
NASHの治療は、主に生活習慣の改善が中心となります。薬物療法は、生活習慣の改善だけでは効果が不十分な場合や、病状が進行している場合に検討されます。
定期的な検査と経過観察
NASHは進行度合いを定期的に確認し、適切な治療を行うために、定期的な血液検査や画像検査（超音波検査、CT検査、MRI検査など）による経過観察が重要です。
当院では、最新の超音波検査機器である「エラストグラフィー」を導入しており、肝臓の硬さを測定することで、脂肪肝の進行度合いや肝硬変のリスクをより詳しく把握することができます。一般的な健康診断や超音波検査だけでは判断が難しい場合でも、エラストグラフィーを用いることで、より早期に適切な診断と管理を行うことが可能になります。
宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックの肝臓専門外来
「肝臓の数値が高いと言われたけれど、どこを受診すればいいかわからない…」
そんなお悩みをお持ちの方は、是非宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックの肝臓専門外来へご相談ください。
当院は、消化器内科とともに肝臓内科の診療を行っており、理事長は肝臓専門医の資格も持っております。NASHをはじめとする肝臓の病気を専門的に診療いたします。
早期発見と適切な管理が、NASHの進行を防ぐ上で非常に重要です。
肝臓のことで少しでも気になることがございましたら、宇都宮消化器・内視鏡内科クリニックまでお気軽にご相談ください。