大腸ポリープとは
大腸ポリープとは、大腸の粘膜にできる隆起した腫瘍であり、基本的には痛みなどの症状は現れません。大きくなると出血の原因となることがあります。
大腸ポリープなぜ切除するのか？
大腸ポリープのうち、8割以上が腫瘍性であり、大腸がんに進展するリスクが高いため、大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合は切除することが推奨されます。ただし、大腸ポリープはすべてがん化するわけではなく、腫瘍性と非腫瘍性の種類によって進展のリスクが異なります。腫瘍性ポリープはがんに進展する可能性が高いとされています。
大腸ポリープ切除について
大腸カメラ検査で大腸ポリープが見つかった場合、当院では詳細な観察を行い、切除が必要と判断されればその場で切除します。切除後は食事や生活に一定の制限がありますが、入院は必要ありません。検査当日に帰宅し、翌日からは通常の生活が可能です。ただし、ポリープの数や大きさによっては入院が必要になる場合もあり、その際には連携する高度医療機関をご紹介いたします。
内視鏡的大腸ポリープ切除術（ポリペクトミー）
ポリペクトミーでは、ポリープの根元に金属の輪っか（スネア）を引っ掛け、絞りながら切除します。当院では、出血のリスクが少なく安全性が高いとされる高周波電流を流さないCold snare polypectomy（コールドスネアポリペクトミー）を主に採用しています。
大腸ポリープ切除後の過ごし方
食事
大腸ポリープ切除後は、腸に負担をかける食事やアルコールは避けるようお勧めしています。消化の良い食事を摂ることが重要です。特に、繊維質の多い野菜や果物から生じた便が創部をこすって出血を助長する可能性があるため摂取を控えてください。また、脂っこい食べ物や刺激の強い香辛料入りの食品も避けることが望ましいです。同様に、アルコールも出血を助長する可能性があるため控えてください。
運動
ポリープ切除後は、運動によって血圧が上昇したり腹圧がかかることで創部からの出血を助長する可能性があります。ポリープの大きさや切除方法によって異なりますが、当院ではポリープ切除後の3〜7日間はゴルフ、テニス、ジョギングなどの激しい運動は控えていただくようお願いしています。
出張・旅行
ポリープ切除後の出張や旅行などでの遠方への移動は、万が一再出血が起こった場合に速やかな適切な処置が難しくなる可能性があります。ポリープの大きさや切除方法によって異なりますが、当院ではポリープ切除後の3〜7日間は遠方への移動を制限させていただいております。
入浴
ポリープ切除後の入浴については、サウナや長湯など血圧が上昇し血行が促進される行為は、出血を助長する可能性があります。そのため、シャワーを浴びる程度の入浴を推奨しています。
薬
薬については、血液を固まりにくくする薬（抗血栓薬）を内服している場合、検査のために一時的に中止した場合があります。内服再開の時期については、医師の指示に従ってください。
出血
大腸ポリープ切除後の10日間は、排便時に便器を確認することが重要です。便にわずかな血液が付着している程度は通常ですが、便器が大量の出血で真っ赤になる場合は、速やかに医師まで連絡しましょう。出血量が多い場合には、再度大腸カメラ検査を行い、出血部位を特定し、止血治療が必要になる場合があります。
大腸ポリープ切除の費用
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1割負担 |
3割負担 | |
| 大腸カメラ検査のみ | 約2,500円 | 約7,500円 |
| 大腸カメラ検査＋組織採取（生検） | 約3,000～7,000円 | 約10,000～18,000円 |
| 日帰り大腸ポリープ切除 | 約9,000～12,000円 | 約27,000～36,000円 |